函館市 概要

函館市(はこだてし)は、北海道の南部に位置する市。北海道内では旭川市に次ぐ第3の人口を有する。漁業(港湾)と観光の街。函館山からの夜景が美しく津軽海峡に浮かぶ漁り火(いさりび)がそれに花を添える。中核市に指定されている。

道内では比較的温暖な気候で温帯に属し、陸・海・空の交通の要衝として、また、道南地方の行政・経済・文化の中心として発展した。 平成16年(2004年)12月1日、戸井町・恵山町・椴法華村・南茅部町(いずれも当時)が函館市に編入合併した。 平成17年(2005年5月)北海道新幹線 新青森~(仮称)新函館間(現 函館本線 渡島大野駅付近)フル規格で着工。 平成27年度(2015年度)北海道新幹線 新青森~(仮称)新函館間開通予定。(ただし函館市内は通過しない)

函館市 面積 677.91km2
 
函館市 総人口 284,910人(住民基本台帳人口、2009年3月31日)

函館市 人口密度 420人/km2

函館市 地図


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函館市 地理

函館市 地名の由来
古来、この地はウスケシ(宇須岸)と呼ばれていた。1454年(享徳3年)、南部氏との戦いに破れた津軽の豪族・安東政季を擁し、武田信広らと共に蝦夷地に渡った河野政通が、函館山の麓(現在の弥生町付近)に築いた館(「宇須岸館」とも「河野館」とも呼ばれる)が箱に似ていたため箱館と呼ばれるようになり、明治時代になって函館と改められたとされるが、諸説ある。


函館市 地勢
北海道渡島半島南部、亀田半島に位置し、東西と南は海(津軽海峡と函館湾)に面している。市街地は、古火山である函館山とつながる陸繋島である函館半島から、七重浜方面・亀田平野方面・横津岳山麓方面・湯の川方面に展開している。

深い入り江のある、扇を開いたような地形のため、俗に「巴港」(ともえみなと)と呼ばれる天然の良港として栄えた。市章にも「一つ巴」が採用されている。 行政区域としては北海道渡島支庁に所属する。


函館山(334m)
三森山(842m)
毛無山(630m)
袴腰岳(1108m※函館最高峰)
釜谷富士岳(228m)
恵山(618m※市内唯一の活火山)
台場山(528m)
泣面山(835m)
河川
亀田川水系(亀田川・笹流川・赤井川・黒井川)
常盤川水系(常盤川・石川・小田島川)
松倉川水系(松倉川・湯の川・湯の沢川・鮫川・深堀川)
汐泊川水系(汐泊川・温川)
湖沼
笹流貯水池(人造湖、ダム湖百選)
新中野貯水池(人造湖)

立待岬
大鼻岬
汐首岬
日浦岬
恵山岬
黒羽尻岬

函館市 気候
対馬海流の影響のため北海道の都市としては冬の寒さは厳しくなく、夏の平均気温はむしろ札幌より低い。また、降雪量も少ない。このため函館はとても過ごしやすい気候の都市であり、日本では珍しい西岸海洋性気候(気候区分Cfb/c)に分類されることもある。

函館市 歴史

幕末の開港以来、港の発展とともに歩んできた街であり、それに呼応して函館山の周辺から亀田半島方面に向かって市街地が拡がってきた。旧亀田市との合併などはこの流れを受けてのものであり、大野平野を抱える七飯町や北斗市の人口増加にも影響を与えてきた。これらを裏付けるように街の盛り場も十字街地区から大門地区へ、さらに五稜郭地区、昭和・美原地区へと変遷している。

明治の開拓使時代には出張所や支庁が置かれた。その後それらが廃止され北海道庁が設立されるまでのわずかな期間には、函館県の県庁所在地でもあった。このような経緯で道南地方の中心地としての礎が築かれ、今日では主だった国の出先機関や北海道の出先機関である渡島支庁などの行政機関が一通り所在している。教育においては旧制中学校や高等女学校、実業学校という中等教育学校や師範学校が明治時代に相次いで設立され、それらの後身校や新学制以降の設立校が今日まで所在している。医療においても幕末に設立された医学所に端を発する市立病院や他の総合病院など多数が所在している。

地理的に本州に最も近い港町であるため明治時代から海運は発達し、北海道と本州との連絡としてかつては青函連絡船が、そして今なお定期フェリーが青森との間に就航しており物流の結節点となっている。道都である札幌との間の陸上交通として、鉄道では函館本線(通称:山線)が、道路では国道がともに明治時代に全通し、以降は室蘭・千歳経由の路線(通称:海線)の設置や車両の改良、道路の舗装や拡幅工事などが進められ、時間距離は短縮してきている。近年は札幌側から高速道路が着々と延伸されてきており、一般国道との二重路線化がなされようとしている。空港も昭和中期に開港して以来、滑走路の延長やターミナルの整備が進められ、ジャンボジェット機などによる定期便やチャーター便の就航により国内はのみならず、近年は台湾など国外からの観光客の入れ込みが増えている。また将来的には隣接する北斗市までの北海道新幹線の延伸開業が決定しており、青函トンネル前後の区間で工事が行われている。

高度経済成長期には地場産業の要である造船とその関連産業が大いに賑わい活気に溢れていたが、オイルショックを境にそれらは一気に冷え込み街に暗い影を落とした。同様にかつては北洋漁業の基地としても栄えており漁船団の一斉出漁なども風物詩として見られたが、ロシア(当時はソ連)の200海里経済水域の設定以降はその姿が消えてしまった。青函連絡船が出港・入港時に鳴り響かせていた汽笛の音も廃止とともに回数は激減し、今では記念館として係留されている摩周丸が12時と17時に鳴らすだけの静かな港になった。バブル経済の崩壊後は、以前より街中の空き家や空きビル、空き地(駐車場)などが目立つようになっている。

経済の悪化に対処するべく企業誘致を進めるとともに、20世紀末からは情報系大学の設立による「IT」産業の育成や「国際水産・海洋都市構想」に基づく試みなど新たな地域発展に向けての取り組みが行われている。


 沿革
1454年ごろ 河野政通が宇須岸(うすけし、元はアイヌ語で湾の端を意味するウショロケシ)と呼ばれていた漁村に館を築く(この館が箱の形に似ているところから「箱館」と呼ばれることになった)。
江戸時代に高田屋嘉兵衛が箱館を拠点にした。蝦夷地交易の場として栄え、松前藩の役所が置かれた。蝦夷地が天領となると幕府の奉行所が置かれた。

1854年 日米和親条約によって補給港となる。

1859年 日米修好通商条約により、日本初の国際貿易港として開港、外国人居留地が設置される。

1864年 五稜郭竣工。新島襄海外脱出。

1868年 戊辰戦争後期、榎本武揚らが箱館を占領。蝦夷共和国を宣言。五稜郭を拠点とする(箱館戦争)。

1869年 新政府軍に榎本武揚らが降伏。

1869年 箱館から函館に改称する。

1872年 函館気候測量所が設立される。(我が国初の気象測候所)

1879年 明治12年大火。堀江町(現末広町)から出火、2千戸あまりが焼失。

1882年 開拓使廃止、函館県庁が置かれる。

1886年 三県廃止により北海道庁が開庁、函館県庁が閉庁される。

1897年 函館馬車鉄道営業開始。

1896年 渡島国亀田郡湯ノ川村大字湯ノ川字柏野(現在の駒場町)に函館競馬場開設(現存する日本最古の競馬場)。

1899年 函館、亀田郡亀田村の一部を併せ、区制施行「函館区」。函館山に要塞完成(50年弱市民の函館山入山禁止が続く)「要塞地帯法」公布、陸海軍省より「函館要塞地帯」公示(指定区域内の写真撮影スケッチなど無断記録行為禁止、建築規制など)。

1900年 函館要塞司令部設置

1902年 亀田郡亀田村、神山村、鍛治村、桔梗村、石川村を併せて、2級町村制施行「亀田村」(現在の亀田支所管内)。亀田郡上湯川村、下湯川村、亀尾村を併せて、2級町村制施行「湯川村」(現在の湯川支所管内)。亀田郡銭亀沢村、根崎村、志苔村、石崎村を併せて、2級町村制施行「銭亀沢村」(現在の銭亀沢支所管内)。亀田郡戸井村、小安村を併せて、2級町村制施行「戸井村」(現在の戸井支所管内)

1906年 亀田郡尻岸内村が2級町村制施行(現在の恵山支所管内)。茅部郡臼尻村、熊泊村を併せて、2級町村制施行「臼尻村」(現在の南茅部支所管内)

1907年 明治40年函館大火

1913年 馬車鉄道の軌道を利用して路面電車が運行開始。

1919年 亀田村(当時)が1級町村制施行。椴法華村が2級町村制施行(現在の椴法華支所管内)

1922年 函館区(当時)が市制施行、「函館市」に。

1923年 湯川村(当時)が1級町村制施行。

1927年 函館要塞司令部、津軽要塞司令部に改称。

1932年 NHK函館放送局開局。

1934年 昭和9年函館大火。死者2,166名。

1935年 この年、開港77周年記念と、大火で傷ついた市民の慰撫・復興祈念のために、函館港まつりはじまる。

1936年 湯川村(当時)が町制施行「湯川町」。

1939年 亀田郡湯川町が函館市に編入合併。

1945年 函館空襲、西部地区及び青函連絡船に被害、死者多数。終戦。

1946年 函館山、一般市民に開放。

1950年 函館競輪場(冬季はレース<場外レース扱い>が出来ないため、市営スケート場になることがある)開設。

1954年 青函連絡船洞爺丸他4隻、函館湾内七重浜沖にて沈没(洞爺丸事故)。死者乗客乗員合計1430名。戦後世界最大の海難事故。北海道放送(HBC)テレビ試験放送開始。

1959年 茅部郡尾札部村、臼尻村を併せて、町制施行「南茅部町」(現在の南茅部支所管内)

1961年 函館空港開港。

1962年 亀田村(当時)が町制施行「亀田町」。

1964年 尻岸内村(当時)が町制施行「尻岸内町」。

1966年 亀田郡銭亀沢村が函館市に編入合併。

1968年 戸井村(当時)が町制施行「戸井町」。

1971年 亀田町(当時)が市制施行「亀田市」。

1973年 亀田市が函館市に編入合併。

1976年 ベレンコ中尉亡命事件。ソ連空軍機MiG-25が領空侵犯の上函館空港に強行着陸。パイロットのV.I.ベレンコ中尉はアメリカに亡命。MiG-25の機体は、ソ連に返還。

1981年 函館港まつりにおいて「いか踊り」初披露(1986年 レコード化)。

1985年 尻岸内町(当時)が町名変更「恵山町」。

1988年 青函トンネルとJR津軽海峡線開業、青函連絡船廃止、青函トンネル開通記念博覧会開催。

1993年 北海道南西沖地震発生。テレビ北海道(TVh)函館基幹送信所開局。函館基幹送信所の開局を持って基幹送信所の設置は事実上打ち切りとなった。

1994年 それまで、函館空港では、チャーター便や成田空港などの国際空港が天候で使用不能時に国際線が離発着したことがあったが、函館空港から離発着できる常設の国際線開設(函館~サハリン・ユジノサハリンスク間)。

1995年 全日空機ハイジャック事件発生。

2000年 特例市指定。

2002年 市制80周年。東北新幹線が盛岡~八戸間開業伴い、88年から津軽海峡線で走行してきた特急「はつかり」(盛岡以北から東北本線<青森止まりを除く>経由津軽海峡線、函館止まり)と快速「海峡」(青森以北、津軽海峡線函館止まり)が廃止され、変わりに特急「白鳥」「スーパー白鳥」が八戸~函館間を走行。

2004年 亀田郡戸井町・恵山町・椴法華村・茅部郡南茅部町が函館市に編入合併。

2005年 中核市指定。ただし、住民基本台帳や2005年国勢調査では、すでに30万人割れ2000年国勢調査で30万人を超えていたことを根拠に中核市にすべりこんだ。

2007年 10月1日、NHK函館放送局と道内民放5局の地上デジタル放送スタート。送信所はすべて函館山に設置されたが、UHFを使用。そのため、既にアナログ放送がUHFで放送されている北海道テレビ放送(HTB)、北海道文化放送(UHB)、TVhと同様、NHK函館放送局、HBC、札幌テレビ放送(STV)も送信アンテナに指向性がかけられ青森県側に電波が飛ばないような工夫がなされている。ただし、大間町周辺は受信が絶対不可能ではない)。放送開始に先駆け、道内中継局では一番早く、7月30日に試験電波の発射を開始した。


「北海道 函館市」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。
2009年8月02日 (日) 8:08 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org

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